
ワンちゃんだけではなく、年を取れば食欲が落ちるのはわたしたち人間も同じです。
ですから大半はさほど心配しなくても良いのですが、ただ中には病気で食欲が落ちてしまうケースもあるので、その点は注意が必要です。
今回は、老犬がご飯を食べなくなった理由と対策などをポイント毎にまとめていますので、ご参考ください。
- 老犬がご飯を食べなくなった原因
- 食欲がないときの対策
- 老犬の健康を保ち促すための食事ポイント
老犬がご飯を食べない!考えられる10個の理由


①年齢による基礎代謝の低下
若い頃は飼い主さんと一緒に走り回っていたワンちゃんも、年齢を増すごとに身体の変化による運動量や筋肉量は減っていきます。
そうなることでワンちゃんが持つ代謝量も減少傾向になるため、自然にカロリー摂取を抑えるようになるのです。
自分の身体にとって必要であるカロリーを摂ろうとして、ご飯が進まないのかもしれません。
②胃腸の活動低下
長年ワンちゃんの健康に貢献してきた胃腸も、加齢とともにその消化機能が落ちていきます。
それにより、今まで普通に食べていたフードもうまく消化ができなくなるようです。
少しの消化不良であれば心配することはありませんが、場合によっては重篤な病気である可能性もあります。
下痢・嘔吐が続くようであれば、すぐに病院に相談しましょう。
③口腔内の病気
意外と見落としがちな口の中。老犬になると、歯周病になるリスクも上がります。
内臓などの疾患が原因となる食欲不振は一般的に判断が難しいですが、ワンちゃんの口腔内をしっかりとチェックしておけば、比較的早期に発見できる原因の一つでしょう。
フードをうまくかめなかったり、痛みを伴う場合、食べる量が減ることは十分考えられます。普段から口の中はよく確認しておきましょう。
④味覚・嗅覚の衰え
犬も歳を取ることで、身体の色々な器官の機能が低下していきます。
味覚や嗅覚を感じることが以前よりも難しくなると、フードへの興味も薄らいでしまうことが考えられます。
犬の食欲を引き出すため、味覚や嗅覚はとても重要であり、これらが衰えることでフードの食いつきが悪くなることが考えられます。
⑤腫瘍などの内臓の病気
シニア犬がご飯を食べなくなった背景に、重篤な病気が隠れていることもあります。
腫瘍などがある場合、体重の減少などで異変を感じる飼い主さんもいるようです。
⑥感染症の可能性
ウイルスや細菌などに感染することで病気になるのが感染症です。
シニア犬がかかると、命にかかわる可能性もあります。
食欲がないことが、感染症にかかっているサインとなる場合があるので、注意が必要です。
⑦身体のこわばり
身体の筋力が落ちたり、柔軟性が失われることで体がこわばると、重い頭を支えたり、うまく首を動かしながらフードを食べることが難しくなります。
結果としてフードを食べなくなる状況になることが考えられます。
⑧フードに飽きている
犬も年を重ねることで、フードの好き嫌いが激しくなることがあります。
人間も高齢になるにつれて食の好みが変わることがあるように、犬も長年同じフードを食べてきた場合、飽きてしまうことがあります。
⑨ストレスによるもの
環境が変わった、飼い主さんとのコミュニケーションが足りないなどの要因で、犬もストレスを感じやすく、それが食欲減退の原因になります。
⑩老化による性格・嗜好性の変化
身体面の老化現象により、精神面も大きく影響を受け、性格が変化する場合があります。
また様々な機能が低下することで、今までと同じフードであっても感じ方が変わったり、食の好みが以前と異なるためにフードを食べたがらないワンちゃんもいるようです。
老犬が食欲ない時のご飯対策5選
①水分を足してウェットフードにしたり、ぬるま湯でやわらかくふやかす
噛む力が弱っている時は、カリカリのドライフードが食べにくいことがあります。
食べやすくするために水分量を多くしたり、ぬるま湯でドライフードをふやかすのも手です。


でも、やわらかすぎるウエットタイプが嫌いなワンちゃんもいるから、好みの硬さに仕上げるのがポイントだよ。
②食いつきを良くするために、フードの香りを増す工夫をする
嗅覚の衰えなどから、フードを喜んで食べなくなる犬もいます。
強い香りがあるフードを選んだり、いつもの食事に香りづけのために普段とは違う食材をトッピングするのもよいでしょう。
③少量ずつ、スプーン等を使用してフードを与える
スプーンなどを使って一口ずつ、ゆっくりあげるとワンちゃんも食べやすいです。
④食器を食べやすい位置に設置する
ワンちゃんが食べづらそうな姿勢をとっているようなら、台を用意して食器の位置を上げ、首に負担がかかりにくいように工夫することで食いつきがよくなることがあります。
我が家のバロンも台を利用して高さを調節しています。




⑤甘みのある食材を混ぜる
味覚が落ちるシニア犬でも、甘味は比較的感じやすいので、リンゴ、サツマイモなどの自然な甘さをフードに混ぜると食べやすくなります。
また、うまみも甘味の一種なので、出汁のきいたスープなどを加えることで食欲増加が期待できます。
小型犬におすすめのドッグフード5選


小型犬には、食べやすく栄養面も充実したフードをあげたいですね。特にシニアになると、身体面・精神面の衰えから食欲がわかないワンちゃんもいるでしょう。


ここでは、そんなシニアにおすすめのフードを紹介していきます。
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①モグワン


「食いつきの良さ」「犬の健康」に配慮したフードとして開発されました。
素材は全て人が食べられる水準をクリアした良質のものを使用。鮮度の良い鶏肉や厳選されたサーモンを主なたんぱく源とし、ワンちゃんが喜ぶ嗜好性を実現。
また穀物不使用で、体への負担が少ないのも注目ポイントです。
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②ドックフード工房


生の食材に含まれる酵素やビタミンといった栄養素を加熱によって壊さないよう、素材を低温管理の元、時間をかけて乾燥させて調理する製法で作られたフードです。
高タンパク・低脂肪の馬肉・鶏肉・鹿肉などの希少素材を用いる他、植物性タンパク質も豊富に含まれています。
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③カナガン缶詰チキンウェット


このフードのアピールポイントは、何といっても「食いつきの良さ」。
缶を開けてすぐに感じる、食欲をそそる芳醇な香りが、シニアになって食が進まないワンちゃんも喜んでくれると口コミでも高評価を獲得しています。
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④ピッコロドッグフード


シニア期のワンちゃんに特化して作られたフードです。
そのため、年を取ったワンちゃんが抱える体の悩みに着目し、それらを補える栄養素がぎゅっと詰め込まれています。
原材料の約70%をチキンとサーモンで構成し、活動に必要なタンパク質をキープ。さらに低カロリー・グレインフリーで身体への負担が少なく、健やかなシニアライフを応援します。
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⑤このこのごはん


全犬種・全ライフステージ対応のフードですが、特に小型サイズの犬が毎日喜んで食べてくれるように工夫されています。
自然なかつお節の香りと小粒なサイズで食べやすく、必要なタンパク質をしっかり摂りながらも低カロリーでヘルシー。
また小型犬に多い悩みである「体臭」「毛並み」「目元の涙やけ」にフォーカスし、様々な食材を組み合わせています。
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老犬の健康を保ち促すための食事ポイント


年を取ってきたワンちゃんの健康を維持するために、おさえておきたいポイントがいくつかありるので解説しますね。


栄養面
犬は年齢と共に関節の動きが悪くなったり、内臓の衰えなどの影響から運動量が減少していき、若い時期と同じフードをあげると太りやすくなることがあります。
しかし身体の健康維持に必要なタンパク質はしっかり摂取することが基本です。
そのためシニア犬のフードは高タンパク・低脂肪・低カロリーであることに加え、総合的な栄養バランスにも気を配ることが大切です。
一方で老犬になり、食欲が落ちる場合は、少量で栄養を補うためにむしろ高カロリーのフードを与える方がよいこともあります。
適正量をよく確認し、わが家のワンちゃんに合うものを選びましょう。
運動面
犬の運動量は、もともと犬種や体の大きさにより異なります。
シニアになると若かった頃の活発な動きがゆるやかになったり、筋力低下により大好きだったお散歩に行きたがらなくなるかもしれません。
かといって散歩をせず、1日中室内で静かに過ごすことが良いわけではありません。
年を取っても比較的元気のある犬であれば、1日10~15分程度のお散歩を2、3回に分けて行くのがよいでしょう。筋力の衰えや足腰が弱くなるのを防ぐ効果もあります。
あまり積極的に動くことができないシニア犬であれば、カートなどに乗せて外の景色を楽しむだけでも気分転換になり、精神面の安定に役立ちます。
環境面
シニア犬が暮らす環境を整えることも、元気な老後を過ごすためにはとても重要です。
ポイントとしては、「うちのワンちゃんの状態に合わせた住環境」となります。
具体的には、犬の状態をよく観察した上で、日々の活動にとって危険であると思われる障害物を取り除いておくことが大切です。
例えばリビングのソファと床の段差、滑りやすい素材の床面など、リスクとなる要因を把握し、早めに対策をしておくとよいでしょう。
また老犬になると体温を調節する機能が低下するため、室内の温度や湿度にも気を配り、快適に過ごせるよう工夫が必要です。
温度管理がしやすいアイテムをいくつか用意し、ワンちゃんが選べるようにしておくのもよいでしょう。
まとめ
かつては育ち盛りで元気いっぱいだった愛犬も、人間よりもはるかに速いスピードで年を重ね、シニア犬となっていきます。
シニア期になってもワンちゃんが日々健康的に生活するためには、身体面・精神面・環境面などのケアが欠かせません。
そのため一度に全てのケアを行うのではなく、若いうちから定期的な健康診断を利用したり、毎日の様子を観察することで状態を把握し、少しずつ準備をしていくと飼い主さんの負担も軽くなります。
飼い主さんとワンちゃんがお互いに良い関係を維持しながら、幸せな老後を過ごせるとよいですね。
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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!